今年で第9回目を迎えた「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」ですが、おかげさまで、今回も多くの作品が集まりました。
9月6日に選考委員会を開催し、優秀な作品の中から選りすぐりの32点(表紙を含む)を入選作品に決定しました。尚、入選作品を掲載したカレンダーは2023年7月の刊行を予定しています。
このカレンダーは、日めくりで仏典や各宗祖の言葉を、写真とともに味わっていただけます。約13万部が、国内寺院をはじめ海外にもひろく頒布されます。
●審査員…石黒健治氏(写真家)、杉全泰氏(写真家)、丸林正則氏(写真家)、金子美智子氏(写真家)、楳村修治氏(写真家)
●賞金… 表紙採用10万円(1点)/入選作品5万円(31点)
講評
蓮の明暗さが絶妙で、花粉集めに努め励むミツバチの姿が印象的にとらえられている。黄金色の背景も美しい。
講評
天を仰ぐメジロの姿、ぼかした背景の放射状の枝が、春の訪れをより鮮明に感じさせている。
講評
静と動の対比が良い。散る、新しく芽生える、という季節の流れも表現されている。
講評
異なる表情の鬼瓦だが、その笑顔はどちらも見た人をにこやかに、愉快な気持ちにさせ、怒りを忘れさせる。迫力のある構図も良い。
講評
芽吹いた葉が整然と広がっていく形がきれいで、正しい修養(精進)を表している。
講評
一羽のヒナの慌てる一瞬が良く撮られている。ヒナたちの危なげな様子が伝わってくる。みずみずしい背景も美しい。
講評
自然の力強さ、美しさを表現。どこまでも続く砂模様が仏の教え、仏の世界観を表している。
講評
小さな炎を燃やし、さとりの道を求める。やさしく闇を照らす様子が文言に合う。
講評
悪条件の中にあっても、今一瞬に向き合う姿を巧みに表現している。映像美とバランスが良い。
講評
竹やぶの静かな空気感が心象風景として幻想的にきれいに撮られている。淡い緑と濃い緑の色彩が良い。
講評
他人ではなく自分のなしたことをかえりみる行為を「手を見るしぐさ」で巧みに表している。
講評
白いモヤと降り注ぐ光芒が幻想的で、あまねく行きわたる仏(法)の世界観を表現している。
講評
快い風がおもむろに吹き起り、風鈴の音色(教え)が聞こえてくるかのよう。しゃぼん玉が軽やかな印象を与え、心の垢が取り去られていく様子が伝わってくる。
講評
煌びやかな桜もわずかの間に散り、池の端に順に流れつく無常なさまにどこか哀愁を感じる。
講評
岩をつかみ抑え込むさまは、耐え忍び、煩悩を滅ぼさんと努力している姿を想起させる。
講評
苦難を乗り越えて花の上部までたどり着き、ようやく楽を手にしたアリの物語が見えてくる。
講評
人の心を見透かす一方、自分の悪にはなかなか気づけない子猫の表情。映像的にも印象度が高い。
講評
危うい所で修行する石のダルマのよう。不安定なようで安定している絶妙な姿が文言の意味する「またとない好機」を表している。
講評
琴の糸を蜘蛛の糸でうまく表現している。七色の模様が幻想的で美しい。
講評
一瞬をとらえた写真で文言に合う。映像的にも美しく、仏の慈悲の深さを感じさせる。
講評
可愛らしい子ザルの動きや無邪気な表情から相手を思いやる様子が伝わってくる。
講評
ヘッドライト、テールライトの光跡が印象的。時空を超えた普遍的な真理(道)を表している。
講評
灰色の海にかかる太く豪快な虹。仏の救い(慈悲)を虹で表現している。
講評
六つのお地蔵さまが寄り添う姿が文言に合う。やさしい微笑みは見る者の心を和ませる。
講評
やわらかな灯と円系のオブジェに暖かみを感じる。満ち足りた内面の豊かさを表している。
講評
一つの流れが二つに分かれ、再び同じになるように、善悪は不二であることを川の流れで表現。静と動の対比も良い。
講評
やがては同じところに着地するという真意を、やさしい水の流れで描写している所が秀逸。シャッタースピード、フレーミングも良い。
講評
仏心の象徴である蓮が広大な青空にまっすぐに伸び、雲をも超える。その構図が素晴らしい。
講評
顔の傾き、手の入れ方、光の当て具合、背景の処理、すべてにおいて秀逸。心洗われる一枚。
講評
引き潮の光の筋と溶けゆく氷で、世の無常を上手に表現している。
講評
鮮やかな赤と可愛らしい形が印象的で、惹きつけられる。文言にも合う。
講評
持物の対比が面白く、他人の得たものをうらやまない温和な精神をユーモラスに表現している。