第5回「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」―ほとけの心― 結果発表

今年で第5回目を迎えた「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」ですが、おかげさまで、今回も多くの作品が集まりました。

9月6日に審査会を開催し、優秀な作品の中から選りすぐりの32点(表紙を含む)を入選作品に決定しました。尚、入選作品を掲載したカレンダーは2019年6月の刊行を予定しています。

このカレンダーは、日めくりで仏典や各宗祖の言葉を、写真とともに味わっていただけます。15万部が、国内寺院をはじめ海外にもひろく頒布されます。

第5回「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」審査の様子

●審査員…石黒健治氏(写真家)、杉全泰氏(写真家)、丸林正則氏(写真家)、金子美智子氏(写真家)

●賞金… 表紙採用10万円(1点)/入選作品5万円(31点)

  • 表紙
  • 1日
  • 2日
  • 3日
  • 4日
  • 5日
  • 6日
  • 7日
  • 8日
  • 9日
  • 10日
  • 11日
  • 12日
  • 13日
  • 14日
  • 15日
  • 16日
  • 17日
  • 18日
  • 19日
  • 20日
  • 21日
  • 22日
  • 23日
  • 24日
  • 25日
  • 26日
  • 27日
  • 28日
  • 29日
  • 30日
  • 31日

表紙 : 「正定(正しい心の統一)」

松井大典
表紙 : 「正しい努力―正精進」

講評
映画の舞台のような美しい朝もや。他を邪魔しない穏やかな色合いで表紙にふさわしい。中央の木が心の統一を表しているように見える。

1日 : 仏道をならうというは自己をならうなり

百﨑礼治
1日 : 仏道をならうというは自己をならうなり

講評
鮮やかな赤色が美しく、内に秘めた力強さを表している。月の初めにも合う。

2日 : 蒔かぬ種は生えぬ

市村弘幸
2日 : 蒔かぬ種は生えぬ

講評
日本の原風景を表現。直線と曲線の構図が綺麗に良くまとまっており、文言にも合う。

3日 : 玉磨かざれば光なし

星野郁男
3日 : 玉磨かざれば光なし

講評
光が綺麗に反射している氷を写した珍しい一枚。カラフルで見ていて楽しくなる。

4日 : すべてのものは縁によって生滅する

甲藤龍夫
4日 : すべてのものは縁によって生滅する

講評
稀有な形の虹。瑠璃紺の海も美しい。一瞬の縁でこのような虹が撮影できることを思い知られる。文言との相性も抜群。

5日 : なせば成る なさねば成らぬ 何事も

平原歩依
5日 : なせば成る なさねば成らぬ 何事も

講評
アリが花の頂上まで登った時の達成感が伝わる。背筋がまっすぐ伸びている一瞬を見事にとらえている。

6日 : 思うたことは皆言うな

近藤正人
6日 : 思うたことは皆言うな

講評
仲睦まじい姿がほほえましく、ユーモラスであり嫌味のない良い作品。文言にも合う。

7日 : 欲をおさえておのれに克つ

小野高秀
7日 : 欲をおさえておのれに克つ

講評
ハート形の中に灯されている炎が、欲を抑えているように見える。

8日 : 慈しみの心 悲みの心

三島明美
8日 : 慈しみの心 悲みの心

講評
鳥と同じ高さから撮っているため、躍動感が伝わってくる。ぼやけた背景が綺麗さを引き立てているワザありの作品。

9日 : 知らざるを知らずと為せ 是れ知るなり

芝﨑静雄
9日 : 知らざるを知らずと為せ 是れ知るなり

講評
煩悩の闇を照らす智恵の光を彷彿とさせる心に響く作品。

10日 : 平常心是道

立野公克
10日 : 平常心是道

講評
余すところなく紅葉に敷き詰められた道が美しい。色合いも明るく、素晴らしい一枚。

11日 : ことばと行いを一致させよう

金岡明光
11日 : ことばと行いを一致させよう

講評
橋の上で碁に興じている姿がユニーク。金色の鯉が躍動感・臨場感を与えている。

12日 : 迷いもさとりも心から現われる

藤澤きみ子
12日 : 迷いもさとりも心から現われる

講評
ひとひらの蓮の花の投影が心を表しているかのよう。今まで生きてきた蓮の姿が全て想像できるような作品。

13日 : 道を求める人は 静かに考えて輝く

谷野隆
13日 : 道を求める人は 静かに考えて輝く

講評
石像が被る帽子の色のリズムが楽しい。静と動が両立しているところが面白い。

14日 : 成らぬ堪忍するが堪忍

仲川幸延
14日 : 成らぬ堪忍するが堪忍

講評
グレーの統一感によって微動だにしない静寂さが伝わってくる。写真として洗練されている。

15日 : とらわれない心を持つ

井口一郎
15日 : とらわれない心を持つ

講評
無邪気で捕らわれていない様子。文言のとおり素直な視点で撮影された良い写真。

16日 : 独生独死独去独来

緒方昭夫
16日 : 独生独死独去独来

講評
非常に美しい蓮の写真。葉のグリーンの強みが効いており、美しさを際立たせている。文言を象徴している一枚。

17日 : 言うなかれ 今日学ばずして来日ありと

沖本祐治
17日 : 言うなかれ 今日学ばずして来日ありと

講評
存在感もあり、文言にも合うわかりやすい一枚。

18日 : 悪を知らせてくれる人に感謝する

吉原寿一
18日 : 悪を知らせてくれる人に感謝する

講評
飛んでいる雀と止まっている雀が文言のそれぞれの役を演じている。静と動、配置のバランスも良い。

19日 : 過ちて改めざる これを過ちと謂う

大宅正
19日 : 過ちて改めざる これを過ちと謂う

講評
反射する光が過ちを認め、改心していく、過去が流されていくイメージ。色彩、水紋、光のバランスが絶妙。

20日 : 心に従わず 心の主となれ

大山朝子
20日 : 心に従わず 心の主となれ

講評
ハート型の竹灯籠が一見可愛らしいが、その中の灯火に芯の強さを感じる。

21日 : 施しても施したという思いを起こさない

黒澤知香子
21日 : 施しても施したという思いを起こさない

講評
花は蜂に蜜を、蜂は花粉を運び、おのずとお互いを施しあっている画が文言と合う。

22日 : 真理は不生不滅である

鈴木伸一
22日 : 真理は不生不滅である

講評
綺麗な朝焼けに澄んだ富士、「真理」のイメージを具現化したような一枚。

23日 : 我というは煩悩なり

吉村弘毅
23日 : 我というは煩悩なり

講評
煩悩を花火に見立てたところが面白い。動きもあり、湧き出でる煩悩を上手く表している。

24日 : 両極端にとらわれない

佐伯範夫
24日 : 両極端にとらわれない

講評
赤と白の列車が対照的で、また水田に映る列車との対比もあり、目を楽しませてくれる。「両極端」という文言にも合う。

25日 : 人生けるとき精進せよ

横道光子
25日 : 人生けるとき精進せよ

講評
履き古したわらじが精進そのものを表し、同時に人間臭く、ドラマチックな場面を連想させる写真。

26日 : 人びとの迷いには限りがない

宮部勝美
26日 : 人びとの迷いには限りがない

講評
降っている雪が無量の迷いを、背景の木立はスッと伸び、迷いがない様を表しているよう。レコードジャケットのような幻想的な写真。

27日 : 後生大事

藤堂裕子
27日 : 後生大事

講評
ひな人形が代々引き継がれていく、まさに「後生大事」にするもの。可愛らしい写真。

28日 : 無常の風は時を選ばず

桑原巧
28日 : 無常の風は時を選ばず

講評
桜の花びらが舞い散る様子から、吹き渡る春風を感じられるワザありの一枚。

29日 : 眼を開けば どこにでも教えはある

宮本寛
29日 :  愛語は愛心よりおこる

講評
広げた羽の模様が眼に見える非常にユニークな作品。あえて羽の先端までを収めないことで迫力があり、体の青色を際立たせている。

30日 : 浅き川も深く渡れ

富沢宏
30日 : 浅き川も深く渡れ

講評
自然の雄大さが素直に写された作品。母鹿が慎重に子鹿を連れて渡っている姿が深い愛情を表し、文言とも合う。

31日 : 一日を空しく過してはならない

出塚哲也
31日 : 一日を空しく過してはならない

講評
夜空に広がる無数の星と水面に映りこんだ星の流れが、スケールの大きさを感じさせる。月の終わりにもふさわしい一枚。