仏教伝道協会は、世界的精密測定機器メーカー株式会社ミツトヨの創業者 沼田惠範が、み仏の教えを広く世界に弘めるために発願し、有縁の方がたのご協力により、昭和40(1965)年に設立されて以来、「仏教聖典」の現代語訳と外国語訳による編集、刊行とその普及を事業の柱として、多くの皆さまのご賛同、ご協力を賜り、着実にそのあゆみを進めてまいりました。
そして、平成20(2008)年の公益法人制度改革に伴い、内閣府より移行認定を受け、平成25(2013)年4月1日から公益財団法人仏教伝道協会となりました。
この移行に伴い、財団の目的を「日本文化の基本でもある慈悲と共生の仏教精神と仏教文化とその学術振興を促進し現代的理解を弘め、グローバルな啓蒙活動を通して豊かな人間性を育て、よりよい社会を形成する」とし、さらに活動の場を拡げています。
「仏教聖典」には「網の目が、互いにつながりあって網を作っているように、すべてのものは、つながりあってできている。」という一節があります。これは、あらゆるものごとは互いに関係しあっているという仏教の縁起の思想にもとづくものです。
私たちは、誰であれ、決して一人だけで成り立っているのではありません。自然の恩恵と他のさまざまないのちに支えられて生かされているのです。お互いが自分のいのちのありがたさに感謝し、お互いのいのちの大切さを認めあい、共に相和し相敬うところから、慈悲と共生のこころが根づいてくるのではないでしょうか。
当協会では、これからも特定の宗派にとらわれず、仏教がもつ叡知を一人でも多くの世界の人びとに伝えるための諸活動・諸事業を展開していく所存です。私たちは、これからも、民族や国家の境を超えて、すべての人びとが平和な社会の中で幸せな生活ができるように、力を尽くしてまいります。
今後とも、当協会の活動にご支援、ご協力くださいますよう、心からお願い申し上げます。
合 掌