129.歎異抄(たんにしょう)

(大正大蔵経 No. 2661)
Eng. Tannishō: Passages Deploring Deviations of Faith
(In BDK English Tripiṭaka 10 “PASSAGES DEPLORING DEVIATIONS OF FAITH/ THE LETTERS OF RENNYO”)

浄土真宗の開祖とされている親鸞の没後に,真宗の信心とは違った説を主張するものが出てきたために,それらの異義を批判し,真宗信者の疑問を解決するために,親鸞自身の生前の言葉を書き残して,他力本願(たりきほんがん)の真意を明かそうとしたものである。
全体が18章に分かれ,前半の10章には,作者が直接親鸞から聞いた言葉をそのまま載せ,後半の八章には,さまざまな異義と,それに対する批判とが出されている。
日本で作られた仏教書としては,おそらくもっともよく知られたものであり,多くの外国語にも翻訳されているが,明治時代になるまでは,一般には公開されていなかった。
作者については異説もあるが,現在では唯円(ゆいえん)であることが一応定説となっている。