117.弁顕密二教論/辨顯密二敎論(べんけんみつにきょうろん)

空海(くうかい)撰
(大正大蔵経 No.2427)
Eng. On the Differences between the Exoteric and Esoteric Teachings
(In BDK English Tripiṭaka 28 “SHINGON TEXTS”)

略して『二教論』ともよばれるこの書物は,文字通りに「顕教(けんぎょう)」と「密教(みっきょう)」という,仏教における二つの流れの浅深優劣(せんじんゆうれつ)を比較し,密教こそがすぐれた教えであることを述べているものである。
すなわち,それぞれの教えを説いている仏・説かれている教えの内容・仏に成るまでの期間・教えによって得ることの出来る利益といった四つの点から論じ,そのすべての点において密教の方が顕教よりもすぐれていることを,多くの聖典を引用することによって論証している。