91.異部宗輪論(いぶしゅうりんろん)

世友(せう)造・玄奘(げんじょう)訳
(大正大蔵経 No.2031)
Skt. Samayabhedoparacanacakra
Eng. The Cycle of the Formation of the Schismatic Doctrines

(In BDK English Tripiṭaka 29 “THE TREATISE ON THE ELUCIDATION OF THE KNOWABLE/ THE CYCLE OF THE FORMATION OF THE SCHISMATIC DOCTRINES”)
仏教が,仏滅後100年余の後に,根本分裂とよばれる,大衆部(だいしゅぶ)と上座部(じょうざぶ)とに分かれ,さらにその後,小乗20部とよばれる各派に分かれていった状態を,説一切有部(せついっさいうぶ)の立場から述べた書物であり,さらに,それぞれの部派の教義の相違を詳しく述べている。
部派分裂の歴史を研究する上において不可欠の書物であるばかりでなく,現存の部派仏教の教義書の大部分が,説一切有部のものであることから,他の部派の教義を知る上において,きわめて貴重な資料である,と言うことが出来る。