79.摩訶止観/摩訶止觀(まかしかん)

智顗(ちぎ)説
(大正大蔵経 No.1911)

「法華三大部(ほっけさんだいぶ)」(72番参照)とよばれるものの一つで,中国の天台宗の開祖智顗が講述したものを,弟子の灌頂(かんじょう)が筆録したもので,『天台摩訶止観』,『止観』ともよばれている。
天台宗における,自己の心の本性を明らかに観察するという修行の実践について述べられている書物で,天台宗の修行の根本聖典とされている。全体が10章に分かれているが,第8章以下は説かれていないので完結していないが,後世に与えた影響には大きなものがあった。
智顗が自己の宗教体験と実践を通して述べている,という点において,きわめてすぐれた書物,と評価されており,彼を中国仏教史上の第一人者たらしめている書物,といってもよいであろう。