68.大乗起信論/大乘起信論(だいじょうきしんろん)

馬鳴(めみょう)造・眞諦(しんだい)訳
(大正大蔵経 No. 1666)
Skt. Mahāyānaśraddhotpāda-śāstra (?)
Eng. The Awakening of Faith
(In BDK English Tripiṭaka 33 “THE AWAKENING OF FAITH”)

大乗仏教における中心的思想が,理論的・実践的の両面から簡単に要約してあるので,古来,大乗仏教への入門書として広く読まれてきた聖典であり,短いものではあるが,仏教史上,きわめて重要な書物であると言ってよいだろう。
すなわち,華厳・天台・禅・浄土・真言といった,大乗仏教の主な宗派は,すべてこの書の内容に影響されているのである。
もっとも,著者や制作場所については疑問が多く,現代でも,インド制作説と中国制作説との二つに分かれているし,馬鳴/アシュヴァゴーシャという人物が,龍樹以前の人か後の人かについても議論のあるところである。