53.瑜伽師地論(ゆがしじろん)

彌勒(みろく)説・玄奘(げんじょう)訳
(大正大蔵経 No.1579)
Skt. Yogācārabhūmi

『瑜伽論』ともよばれている本聖典は中観派(ちゅうがんは)と並んでインドの二大大乗仏教思想の流れの一つとされる瑜伽行派(ゆがぎょうは)/唯識派の根本聖典で,人間の根本識(こんぽんじき)としての阿頼耶識(あらやしき)が説かれ,さらに,仏教におけるさまざまな教義が細かく論述されているので,部派仏教と大乗仏教の思想を研究する上において,欠かすことの出来ない重要な書物と言ってよいであろう。
漢訳では弥勒が説いたものを,無著(むじゃく)/アサンガが記録した,ということになっているが,チベットの伝統では,無著の著作となっている。