52.中論(ちゅうろん)

龍樹(りゅうじゅ)造・靑目(しょうもく)釈・鳩摩羅什(くまらじゅう)訳
(大正大蔵経 No.1564)
Skt. Madhyamaka-śāstra

インドにおける中観派(ちゅうがんは)の根本的立場である「中道」について述べた,龍樹/ナーガルジュナの造った445の偈頌(げじゅ)と,それらに対する青目(しょうもく)の注釈とを加えたものが漢訳の『中論』であり,日本においては,奈良時代に伝わった三論宗の根本聖典となっている。
青目による注釈は,龍樹の偈頌に対する解釈の一つにしか過ぎないが,偈頌そのものは,大乗仏教に理論的基礎を与えたきわめて重要なもので,その後の大乗仏教の思想展開の中で多大な影響を与えた。