24.薬師琉璃光如来本願功徳経/藥師琉璃光如來本願功德經(やくしるりこうにょらいほんがんくどくきょう)

玄奘(げんじょう)訳
(大正大蔵経 No.450)
Skt. Bhaiṣajyaguruvaiḍūryaprabhāsapūrvapraṇidhānaviśeṣavistara

薬師如来の功徳を強調し,この仏を信ずることによって,東方浄瑠璃世界(とうほうじょうるりせかい)とよばれる,この仏の世界に生まれることをすすめているのではあるが,同時に,阿弥陀仏の西方極楽浄土や天界への往生をも否定していない。
したがって,それまでの,この世界における現世利益(げんぜりやく)や,浄土往生思想をも包括した,広い立場から述べられている経典である,と言ってもよいだろう。
この薬師如来は,まだ成道する前に,12の大誓願を建立し,衆生の病気を取り除き,身体的障害を治癒することによって,人びとを悟りへと導こうとする立場をとっているので,古くより日本においては広く信仰されてきたが,その根拠とされている経典である。