8.金剛般若波羅蜜経/金剛般若波羅蜜經(こんごうはんにゃはらみつきょう)

鳩摩羅什(くまらじゅう)訳
(大正大蔵経 No.235)
Skt. Vajracchedikā-prajñāpāramitā-sūtra

「般若経典」の中では,『般若心経』(11番)に次いで最も広く読まれてきたお経で,特に禅宗系統の流れにおいては,きわめて重要視されている聖典である。
『金剛経』と略してよばれることもあるこのお経の中には,一切法(いっさいほう)とよばれる,この世界にあるすべての存在と現象とが,いずれも,例外なく実体の無いもので,いわゆる無我であることが詳しく説かれている。
「金剛」とはきわめて堅牢(けんろう)であることをたとえたもので,金剛石はダイヤモンドを,そして金剛杵(こんごうしょ)は武器を意味するように,最上とか最勝とかを意味する時にこの言葉が用いられている。なお,「般若波羅蜜」というのは「仏の完全な智慧」のことである。